こんにちは還暦過ぎラッパのきのじーです。
20年前に現役を退き、トランペットを触るのも8年ぶりというこの頃です。
初心・中級者にわかりやすくトランペット奏法を解説します。
前回のトランペットが上手くなるモチベーションその方法に引き続き、トランペットの練習時間が取れない悩みについて考えます。
トランペットは音が大きな楽器なので、吹く場所を選びます。
「今日はなんとか30分だけトレーニングに充てられる」そんな状況であっても手軽に家では吹けないし、自家用車の車中吹きでもけっこう外に音は漏れ近所迷惑です。
あとは、ウィスパーミュートで細々吹くか、カラオケ店を予約するか、環境が許せば、河原?海辺?山の中?
前回の記事はこちら↓
問題なのは「吹かないよりマシ」的な感情に流されることです。
ミュート、野外、車中吹き、それぞれに奏法にはマイナスポイントが満載です。
私の経験上からも、けっこう痛い目にあいコンディションも崩す原因になったのでそのあたりも深堀しながら解説します。
練習時間が取れなくて焦っている、初心・中級者のトランぺッターのあなたに何らかの参考になるかも知れません。
今回の記事内容
- トランペットはどのぐらい休んでも平気なの?
- トランペット練習、どこでどうやってする?
- 貴重なトランペットの練習時間は効率重視で臨むべし
プロフィールにもある通り、自衛隊音楽隊を退職後は、テレビ歌番ビッグバンドやタレントバックのサポート、テーマパークなどで吹いていました。毎日のように演奏仕事がある場合は、ウォーミングアップ(ダウン)程度のトレーニングで問題はありません。
1~2日程度の空きがポツポツ程度でも、プロなら仕事状況に応じて何とか調整します。問題は1週間とかそれ以上ブランクが生じたり、1~2週間、1ヶ月に1度程度のリハ(音合わせ)しかない場合などですよね。
基本的にトランペットは毎日吹かなくてはいけない楽器ですから困りましたね。。
ここでは「最低限」やるべきトレーニングと開き直り(笑)コンディション維持に効果的な方法を解説していきましょう。
この記事を読み終えると、トランぺッターとして技量の維持が如何に大切で難しいか、練習時間が取れない時にナニをすべきか、何となくわかることでしょう。
「吹かないよりマシと緊急避難的に取り入れた練習が大きなミスだった💦」ことに気付くなど、少しは参考になるかも知れません。
それでは、最後まで、じっくりとおつきあいください。
もくじ
トランペットは常に練習してないと恐ろしい状況に陥ります
トランペットは、常に練習してないと恐ろしい状況に陥ることは、既にあなたもご存知かと思います。
有名なトランペット格言で、大げさなようですが紛れもない真実です。
なので、「トランペットはどのぐらい休んでも平気なの?」といった質問は愚問と言ってよいでしょう。
厳しいようですが、事実なので仕方ないです。
現実は厳しいという前提で、趣味を楽しむ初心・中級者のトランぺッターが「練習時間が取れない」という悩みに向き合っていきましょう。
仕事以外の、プライベートの1部しかトランペットの練習に当てられない初心・中級者の方がほとんどです。
息抜きも必要だし、僅かに取れるトランペットの練習は有効に使いたいですよね。
トランペットは、現状を維持するだけでも大変な楽器です(たとえ毎日吹いていたとしても)。
コンディション調整だけでも多くのトレーニング時間を必要とするでしょう。
貴重な時間を費やすのですから当然です。
その前に、練習場所確保の問題がトランペットは大きいです。
トランペット練習、どこでどうやってする?
今日は、この日は、音出しておきたいなぁ。。演奏会まじかでソロもあるし、音でないとマジィからなぁ( ;∀;)
なんて、切羽詰まった状況から取り急ぎどこかで吹かねばなりません。
さて、どこで(どうやって)吹くのが良いのでしょう。
優先順位から、その根拠・理由も含め紹介します。
①室内・カラオケルームなど
トランペットの練習は、フルオープン・生音でするのがベストです。
そのため練習場所で最も良い環境は、防音設備の整った室内スタジオやカラオケルームなどです。
理由は、トランペットは口先だけでなく、身体全体を使って音を出し、ベルの先から鳴る響きを耳だけでなく身体で感じるから。
また、腹と息のバランス、ブレスコントロールから奏でる唇の繊細な振動を感じるには室内でないといけません。
部屋の響きが丁度良いモニタリング効果があり非常に具合が良いです。
・2時間取れるなら、エアータンギングからのロングトーンとリップスラーを半分の1時間に充てる
・音量は、唇の振動が息に上手く乗ってる感触が感じられるpp(ピアニシモ)~mf(メゾフォルテ)の範囲で
・残りの1時間は、エチュードや課題をこなす
・f(フォルテ)以上のの大きな音や高い音の吹き過ぎ絶対NG!(コンディションを崩す原因となる)
やるならクレッシェンド~デ・クレッシェンドを推奨
カラオケルームは、割引時間帯など会員の特典を利用するとお得です。
何故なら、本番ステージの環境に最も近いのと「腹~息~振動」の状態が体感しやすいからです。
②野外(公園、土手、河原、山林)
近所迷惑にならない公園や土手、河原など野外でのトランペット練習のおすすめ度は2番手になります。
理由は、腹と息のバランスやブレスコントロールから奏でる唇の繊細な振動を感じにくい、聞こえにくい、コントロールしにくいからです。
したがって、音を過多に吹き過ぎる「オーバーブロー」により口とコンディションを崩しがちです。
寒い、熱いなど気候の問題や、風が強すぎるのも自身の音が体感できなくなるので良くありません。
練習内容は、上記①室内・カラオケルームなどの通りです。
なるべく、室内の環境で吹くように冷静にトレーニングを進めたいのですが、正直なかなか難しいです。
③愛車などの車内吹き
自家用車などの車内でトランペットを練習するのは車種によります。
大きめのミニバンなどの2列目以降で、背筋をしっかりと延ばした姿勢で吹けるなら、上記②野外(公園、土手、河原、山林)よりはオススメかもしれません。
注意点としては、けっこう音が漏れてうるさいので駐車場近隣では難しいことが殆どです。
ひとけの少ない、近所迷惑にならない場所へ移動する必要があります。
私は、お巡りさんから職質受けたことも何度かあります^^;
友達とマイナスワンかけながら派手に吹いてたのが、はたから異常に感じたのでしょうか。
大きめのミニバン以外の車種ではトランペットを吹く姿勢がとりずらく、車内空間も狭いので振動と息の流れも感じにくいです。
④家でミュート(ウィスパー)で吹く
家の中でウィスパーミュート等を使用してトランペットを吹く方法は「最終手段」です。
おすすめしない理由はたくさんあります。
中級者以上の、ある程度奏法が固まっているプレイヤーでも、余程の注意をしながらトレーニングしないとコンディションを崩す可能性が高いです。
・手軽に取組める反面、トランペットを吹く姿勢ができていない
・唇に負荷がかかりがち(振動を止めている)
・音が聞こえにくい分、オーバーブローになりがち
・pp(ピアニシモ)の響き、繊細な唇の振動が体感しずらい
・フルオープンでの本来のピッチの取り方ができにくい
以上の特性から「腹と息のバランスやブレスコントロールから奏でる唇の繊細な振動を感じにくい、聞こえにくい、コントロールしにくい」です。
初心・中級者の方などは特に注意が必要です。
また、ウィスパーミュートとは言っても深夜で吹けるほど音が小さいレベルでもありません。
そこに期待してると案外ガッカリかもです。
耳で、モニタリング出来るヤマハのウィスパーミュートはまだ可能性がありそうです。
今度使用した際にはレビュー報告しますね。
まとめ:貴重なトランペットの練習時間は効率重視で臨むべし
「トランペットの練習時間が取れな~い!」とお嘆きの初心・中級者の方に、効率の良い練習方法を優先順位別に紹介・説明してきました。
結局のところ、「腹と息のバランスやブレスコントロールから奏でる唇の繊細な振動を感じにくい、聞こえにくい、コントロールしにくい」環境ではダメということ。
逆に、そのコツを満たす練習を常に心がけることの方が重要です。
特に1番手軽なウィスパーミュートを使った練習には最大限の注意が必要です。
「吹かないよりはマシ」ぐらいの軽い気持ちで取り組んだ結果「吹かない方がマシだった。。」という取り返しのつかない状況に陥る可能性が高いです。
くれぐれも、唇の振動が確認できるような吹き方(息の流れ)を最優先してください。
決して、気分のおもむくまま吹込み過ぎてはなりません。
口がパンクしてアジャパーになりますよ(;´・ω・)
今回は以上になります。
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