元プロのトランぺッターきのじーです。還暦を超え8年ぶりに楽器を触りながらラッパのあれこれツブヤキます。
唇やアンブシュアだけに注力、こだわっていてはトランペットの正しい演奏はできません。
もちろん、正しい奏法の要因としてアンブシュアの形などは大切ではあります。
しかし、トランペット演奏をメンタル含む統括的に俯瞰した場合、口の形やアンブシュアなどはほんの些細な部分であることに気づかされます。
具体的には、口やアンブシュア以前の問題。
音を鳴らすためには息が不可欠です。そして息を安定供給させるためには、腹が出来ていなくてはなりません。
トランペット演奏で悩むほとんどの方が口ばかり気にして、最も大事なソコを見落とすことが多いです。
詳細は本編で。
初心・中級者、プロを目指すトランぺッターの皆さま、毎日の練習お疲れ様です!
今回の記事も、何かとトランペットに関連する知識向上および今後の演奏の参考になるかも知れません^^
前回はトランペット演奏なぜバテる?耐久力アップ対策などについて話しました。
前回の記事はこちら↓
今回はトランペットは口先だけでは吹けない、についてお話します。
原因や対策法など本編で詳しく語ります。
こんにちは還暦過ぎラッパのきのじーです。
20年前に現役を退き、トランペットを触るのも8年ぶりというこの頃です。
ステージ本番でピシャリと吹くコツは、間違いなく腹と息のスピードがカギとなります。
口やアンブシュアは二の次と言うぐらいのバランスです。
極端な話、アンブシュアなど息のスピード・圧力が適正であればどうにでもなるぐらい。
今回の記事内容
- 「トランペット演奏」口で吹く?腹で吹く?
- トランペットを吹くとき支点は腹に
- トランペットを吹くときのセットアップまとめ
プロフィールにもある通り、自衛隊音楽隊を退職後は、テレビ歌番ビッグバンドやタレントバックのサポート、テーマパークなどで吹いていました。コンディションが良い演奏ができた時は、ブレスコントールが良好だった時です。
この記事を読み終えると、とても気になるトランペットは口先だけでは吹けないその理由ががわかります。
それでは最後まで、じっくりとおつきあいください。
「トランペット演奏」口で吹く?腹で吹く?
トランペットは口で吹くものだ、なので唇やアンブシュアにはこだわる、当然だ。
それは至極当然の考えです。
しかし、その考えに固執しているプレイヤーはおそらく悩みと挫折ばかりではないでしょうか。
もし仮に、名人と言われるトランぺッターの方がそう言うのなら。
腹やブレスコントールが無意識のうちに出来ていれば苦労は要りません。
しかし、なかなかそうはいかないのでトランペッターはコンディションに苦しむわけです。
調子悪い時ほど、アンブシュアに目がいきがちです。
アパチュアがどうの、唇が、舌が~~・・・などなど口先ばかりに注力し、肝心かなめの「息」のコントロールを忘れているんですよね。
なにしろ、息がちゃんと唇の間をすり抜けないことには唇は振動すらしませんから。
これは本番ステージではより顕著に出ますヨ。
緊張感から舞い上がったり、環境の諸事情によっては口(アンブシュア)は一瞬にして壊れます。
しまいには音が鳴らなくなってしまった。どうしよう・・・
そんなとき、何に頼りますか。
トランペットの神様?^^
いえいえ、腹を据え息をふんだんに送り込むことです。
緊急事態においても、イザとなったら頼れるのはアンブシュアではなく「腹と息(ブレスコントール)」です。
トランペットを吹くとき支点は腹に
トランペットを吹くときに支点は腹に意識すると奏法が安定します。
支点、つまり支えるべきバランスの中心=トランペットを吹く際に最も注力・意識する箇所。
つまり、トランペットを吹く際に口(アンブシュア)に対する意識を「腹」に転換する、ということ。
最初に「腹・息の流れ」ありきで口など二の次。
そういった意識付けを普段から徹底したトレーニングをしておけば、本番ステージも楽に演奏できるようになっていきます。
息の流れを常に問題なく循環させるための「腹のポンプ」をしっかりと整備させましょう。
トランペットの奏法とは、唇の振動以前に息が出てナンボの世界です。
息を止めるな!吹き出したらポンプはフル稼働です。
トランペットを吹くときのセットアップまとめ
それでは、トランペットを吹くときのセットアップをまとめてみましょう。
慣れれば、本番での演奏に強烈な効果を体感することができます。
⑴息を吸いポンプを始動
マウスピースは唇に当てておく(アンブシャは作らず意識せず)。
腹を決め(ポンプ始動)息を吸う。
息を吸い腹を決め(ポンプ始動)る。
どちらでも、同時でも構いません。
なぜなら、この動作は一瞬だからです。
実戦(本番)を思い起こしてください。譜面を吹きこなすのにチンタラ息をスーハーしている余裕などないですよね^^
このとき息の流れを止めずポンプは稼働したまま、舌でブレーキがかかっている状態。
⑵舌ブレーキと同時にアンブシャをセッティング
次の動作も素早く、舌ブレーキとアンブシャセッティングを同時に行います。
このとき舌先を唇の間にピストンさせると、①アパチュアの確保と②湿り気により振動しやすくなる一石二鳥効果がありますよ。
この動作ももちろん一瞬になります。
⑶舌ブレーキ解除、息が一気に流れる
間髪入れずに舌ブレーキ解除で息が流れるタンギングへ移行します。
ここまで一気に短時間、一瞬でこなす流れになります。
このセットアップ、腹を決めるポンプ始動のオンオフのコツを掴むのがカギともいえるでしょう。
まじめな話、アンブシャがシャバラバでも息圧でどうにでもなっちゃう世界といえます。
実戦に強い本番奏法とは、こういったセッティングがカギとなっています。
今回は以上になります。
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