こんにちは還暦過ぎラッパのきのじーです。
20年前に現役を退き、トランペットを触るのは8年ぶりというこの頃です。
前回のプロのトランぺッターになるまでの軌跡と奇跡に引き続き、自衛隊音楽隊退職後シャバでの音楽活動の様子を振り返ります。
前回の記事はこちら↓
この業界に興味があり、将来トランぺッターを仕事にしたいと思っているなら、参考になるかも知れません(情報は古いです、2000年頃引退しましたので)。
ただし私は決して優秀なスタジオミュージシャンとかではありません。あくまで一介の普通のバンドマンでしたのでご了承ください。
現在は、コロナ禍の影響もあり音楽の仕事もかなり厳しいですが、私が現役だった頃でも音楽業界はどんどん縮小される状況ではありました。
今回の記事内容
- 巷のトランぺッター、どんな仕事があるの?
- トランペッターのギャラ事情
- 仕事の無い日はどうしてる?
プロフィールにもある通り、高校卒業、自衛隊音楽隊へ在籍5年のち退職が22歳の時です。その後、新宿のダンスホールからスタートしました。トランペットで安定し生活できるまでの数か月は各種アルバイトをしながら生活を繋いでいました。
アルバイトをしていると、トランペットの練習が中々行き届かなく歯がゆかったですね。また、現場(ステージ)をこなすことこそが強力な実践トレーニングになるという事実を知りました。一人でちまちま練習している(それも大事ですが)何倍もレベルの進化度があります。そんなプロになってからの効果的なトレーニング方法なども紹介します。
具体的には、夜店(ダンスホールやキャバレーなど)に出かけ吹かせてもらう。楽器屋さんでトランペットやマウスピース、ミュートなど購入を前提に試奏させてもらう。その時、上手な友達と一緒なら尚更良いですね。私は4時間ぐらい試奏室を独占してました(ご迷惑おかけしました)<(_ _)>。。
この記事を読み終えると、トランぺッターとしてのバンドマンの日常や生活の様子がなんとなくわかることでしょう。プロトランぺッターを目指すなら少しは参考になるかも知れません。
それでは、最後まで、じっくりとおつきあいください。
もくじ
巷(ちまた)のトランぺッター、どんな仕事があるの?
巷(ちまた)のトランぺッター達がどんな仕事をしてるかと言えば、カッコいい方から言うと、スタジオやレコーディング、テレビ歌番組、タレントのツアーなどでしょうか。
これらの仕事は基本、看板(タレント)があってのサポートミュージシャンとして成り立っています。あとは箱(劇場・ホールなど)、単発もあればレギュラーもあります。
もちろん、個人のブランド力も強く実力のあるトランぺッターは自身の名前でライブやレコーディングで活躍されています。羨ましいけどやはり上手いし説得力がありますね。
そのほか、テーマパークの仕事もあります。こちらはオーディション制ですが、毎月安定した給料という形でギャラが支払われるのが魅力かもしれません。私も東京(というか千葉)、和歌山、福岡のテーマパークで楽しく仕事をさせてもらった経験があります。
トランペットセクションを含む編成
トランペットセクションを含む編成は年々縮小されています。
私が駆け出しの昭和の時代には歌番組が盛んで、8ブラス+5サックス+4リズムのビッグバンドが6つもありました。ただ、当時から陰りを見せてきていて、6つあったビッグバンドは現在では0です。
最近では、トランペット3、トロンボーン1、サックス3、もしくは、トランペット2、サックス2というブラスセクションが歌番で見かける最大スタイルです。トランペットを含む3ホーンという昔ながらのスタイルも、復活じゃないけど少なくないですね。
そして、歌番組やタレント巡業が極端に少なくなった挙句、トランペット自体の需要も減りました。音楽業界全体の規模が昔と比べて小さくなったんですね。少数精鋭という厳しい状況ではあります。
目指してる方は逆にチャンスという見方もありますヨ!
トランペッターのギャラ事情
トランペッターのギャラ事情は、営業(内容)や事務所により様々です。
基本、プロダクションに所属せず個人事業主(その他の事業)なので、営業先の事務所から報酬は支払われます。月末締めの翌月か翌々月振込がほとんどです。
夜店のトラ(エキストラ)などは、とっぱらい(当日払い)されることが殆どです。
いずれも支払元より、源泉徴収書が送付されます。特に会計士にお願いしなくても、仲間に相談すれば皆さん詳しいですから確定申告は自分で簡単にできますよ。
具体的にギャラの相場金額ですが、なんとなく一般的な基準があると言えばあるし、無いと言えばない。この辺りが業界らしいところでもあるのですが、プライバシーポリシー的にも微妙な問題があることから明言は避けさせていただきます。
私個人でいうと、仕事をしていた20数年間はバイト・副業することなく生活はできていました(ただし、引退したのは20年前、2000年ごろまでの話になります)。
仕事の無い日はどうしてるのか
トランペットの仕事がオフの日はなんもかんも忘れて自由に解放されます!
と言いたいところですが、ラッパ吹きは残念ながらそういうわけにもいきません。
トランペットを愛するあなたなら、よくご存じの通りです。1日でも休めば、演奏に支障をきたすのがこの楽器の特徴ですよね。自分はなんとかごまかせても他人の耳はごまかせないレベルなら危険水域です(というかクビレベルです)。
中1日なら、口慣らしトレーニング程度で何とかなるかも知れませんが、2~3日とか1週間、半月とか空くときはコンディションの調整が必要です。
プロとして仕事を始めたら、遅刻やドタキャンなどが御法度なのは当たり前の話ですが、現場で演奏に支障をきたすコンディションも当然認められません。「まぁそういうときもあるよ、次からは気を付けて」なんて誰も言わないし、普通に次から仕事が来なくなるだけです。
なので、コロナ禍の現在などもラッパ吹きの皆さん含めミュージシャンはコンディション維持に大変な思いをされてるわけです。「仕事がない=収入がない」だけではなく、自身の演奏スキル(コンディション維持)の貯金もどんどん失う。
まとめ:「トランぺッターの仕事場・職場と業界」楽なのか厳しいのか
トランペットを仕事で選ぶ人は「楽なのか厳しいのか」を基準に考えてなどいないと思います。もちろん、通常の就活とも、そもそもスタンスが違うわけですので。
トランペットの仕事探しはフリーペーパーやネット検索で見つけるものではありません。”何かのつて”で業界に入ったなら、自然と縦と横のつながりが日々広がってきます。その中でトラにいったり紹介されたり、中にはビッグチャンスが舞い込んでくることも。
そのチャンスや紹介を活かせるよう、必ずモノにできるよう、日頃から準備し自信をつけておくことです。
「何かのつて」とはプロで活躍する人と知り合うことです。最初はレッスンがキッカケとなることが多いかもしれません。一生懸命やっていれば実践現場で吹くチャンスは必ず訪れます。報酬が発生したその日からプロトランぺッターです。
私の場合は、当時中の良かったアマのラッパ友達がいて、彼がとあるリハーサルに誘われたのにくっついて行ったのがキッカケです。結果、ダンスホールのレギュラーバンドから始まり、テレビ歌番のビッグバンド、タレントバック、~と、どんどん広がっていきました。
自分の夢、やりたい世界で仕事をするのだから楽しい以外に何がある?
そう簡単には言えない業界の厳しさも、個人の事情もあるでしょう。
トランペットを職業としたいなら、必要な行動をいますぐとるべきです。
今回は以上になります。
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