こんにちは還暦過ぎラッパのきのじーです。
20年前に現役を退き、トランペットを触るのも8年ぶりというこの頃です。
前回のTrumpetマウスピース|私のオリジナルモデルとボブリーブス40S各ピースに引き続き、今回はこのマウスピースを紹介します。
何故このマウスピース、ジャルディネリ、マーシンキウィッツ,モネなどに至ったのか、選んだ理由や特徴、良い点、他との違いなど個人的な感想や一般的なレビューも交え説明します。
前回の記事はこちら↓
この記事を読んでいるトランぺッターのあなたが、ジャルディネリ、マーシンキウィッツ、モネなどのマウスピースに興味があったり、疑問点や知りたいことがあれば、なんらかの参考になるかも知れません。
今回の記事内容
- ジャルディネリのマウスピース
- マーシンキウィッツのマウスピース
- モネ(BL4S6)のマウスピース
この記事の信頼性
プロフィールにもある通り、自衛隊音楽隊を退職後は、テレビ歌番ビッグバンドやタレントバックのサポート、テーマパークなどで吹いていました。マウスピースはとにかく楽に吹けることが課題です。一定の音色で、バテずに安定して長時間吹けることを条件に変えてきました。
もちろん、あまりにも頻繁に変えるのは、奏法に悪影響を及ぼしコンディションも安定しません。また、あっちを立てればこっちが立たず、中々うまくいかないものですよね😰
具体的には、音質や音色、耐久力、パワー、ロー・ミドル・ハイのレンジカバーのバランスを欠いたり、どこかが犠牲となって一長一短の結果で本末転倒だったり。。
この記事を読み終えると、マウスピースの選び方や考え方などに変化が生じるかもしれません。初心~中級者の方などは、是非参考にしてみてください。
それでは、最後まで、じっくりとおつきあいください。
もくじ
ジャルディネリのマウスピース|使い勝手や実績
ジャルディネリのマウスピースは、この12Sを最終的には現場で使用していました。
最初はバックの3Cからの移行が楽だったので「7S」サイズをしばらく使ってたのですが、10M⇒10S⇒12Sと小さいものへと変えていきました。
ジャルディネリは、浅いカップでも息がとても良く入るので、抵抗がないと吹けない私には多少きつかったです。
明快な明るいパワーのある音でパンパン鳴るので、調子こいてると途端にバテる。そんな印象があります(※あくまで個人的な感想です)。
どんなプレイヤーがジャルディネリを使用している?
ジャルディネリの10M、10S、12Sを使用しているプレイヤーはとても多かったです。
17Sも結構見かけました。太くて、温かく、かつパンチが効いて説得力のある音色で吹きまくる人が17Sだったことも珍しくありません。
先述したように、息がけっこう持ってかれるのでLボアなどオープンな楽器ではキツイかもしれません。抵抗のあるML、Mボアで私にはバランスが丁度良かったです。
MMP(マーシンキウィッツ)のマウスピース
マーシンキウィッツのマウスピースも使用しているプレイヤーは多いです。
世界のトップミュージシャンも使用し、実際にそのアーティストモデルも各種販売されています。私も数々のモデルを買い漁りましたが、中からオンステージである程度使用したモデルを3本紹介します。
MMP「Roger Ingram」モデル
「Roger Ingram」モデルは、かっぷがそれほどペタペタに浅くも無く、吹きやすいリムの感触と適度なカップの深さです。超人的なトリプル超えのハイノートヒッター兼リードトランぺッターのマッピにしては意外でした。諸元は以下。
カップの直径 | カップの深さ | スロート | リム形状 |
16.54mm | 9.47mm | 28 | ミディアム・ラウンド |
Roger Ingram – “Skyfall” (From his new CD SKYLARK)(約5分)
MMP「Roger Ingram」モデルのカップ形状
MMP「BobbyShew #1.75」モデル
「BobbyShew #1.75」モデルは、Bobby Shew #2とBobby Shew #1.5との中間的な存在で、ボビー・シューの了承のもとで開発した新モデルだそうです。そこそこ深いカップです。諸元は以下。
カップの直径 | カップの深さ | スロート | リム形状 |
16.81mm | 10.03mmと10.85mmの中間 | 27と28の中間 | ミディアム・ラウンド |
Bobby Shew Shewhorn(3分ちょっと)
MMP「BobbyShew #1.75」モデルのカップ形状
MMP「Chuck Findley」モデル
「Chuck Findley」モデルは、リムの直径が広く(バック3Cよりでかい)浅く、リムの外側ショルダーが丸く落ちてるのが特徴です。時には、太くてアタックのバリバリした音で吹きまくり、ソロ良し、ハイトーンも凄いですね。諸元は以下。
カップの直径 | カップの深さ | スロート | リム形状 |
17.30mm | 9.45mm | 28 | ミディアム・フラット |
Chuck Findley Solo – The Shadow Of Your Smile(4:30)
MMP=Marcinkiewicz(マーシンキウィッツ)は他にも、Allen Vizzuttiモデルや、Bobby Shew #1 、#1.25、Allen Vizzuttiモデル、Paul Cacia、エリック宮城モデル、ClaudeGordonモデル(CG3)なども使用しました。
もちろん、憧れのプレイヤーのマウスピースを使ったからと言って同じ音が出るわけではありません^^;
むしろ、似た音ですらでませんから 😳 。
そして、吹く人の骨格、歯並び、強いては奏法自体が1番の問題なのだと気づかされます。
自分にフィットして調子の良いモデルが見つかったら、カップ直径とカップ深さ、スロートのデータを元に他のマウスピースを探すのも良いでしょう。
モネ(BL4S6)のマウスピース
モネ-BL4S6は、重さが98g。
モネットでは最軽量のXLTシリーズ98で、これまでのLTシリーズより14gくらい軽いです。
メイナード・ファーガソンバンドのリードトランペットとしても有名なパトリック・ヘッション氏のモデルになります。
リム内径サイズはバック10-1/2よりやや小さめ、フラットで厚めなリムがバック7番ぐらいに感じます。
ダブルカップ形状ですが、唇がカップ内に触れにくいデザインになっています(1段目がリムからカップへ垂直に落ちているため)。
スロートは太く26(3.73mm程度)。
スロートの直線部分は、かなり長めで高音域が安定するデザインらしいです。
ステージで何度か使用しましたが、私にはどうしても浅すぎてコントロールできませんでした。
カップのスロート近くを少しだけ削って調整しましたが(高いのに勿体ない💦)やはり使いこなせません。
パトリック・ヘッション氏は低い音からトリプルまで顔色もポジションも変えずダイナミックな音で吹き切ってますね。
Patrick Hession Screamin’ on his Monette MF STC Bb!(3:46)
モネは一定の奏法で吹き続けないと、途端に振動がストップし吹けなくなるのも特徴ではないでしょうか(私だけか^^;)。
まとめ:マウスピース選びは止まらない楽しさ?
今回は私の使用している、ジャルディネリ、MMP(マーシンキウィッツ)、モネのマウスピースを紹介しました。
マウスピース選びは、止まらない楽しさがありついつい浮気を繰り返してしまいます。生涯一穴で終えるとらんぺったーはいないのではないでしょうか?(マウスピースの話ですよ!)
本日紹介したマウスピースで長期使用しているモデルはありませんが、1つ言えることはアーティストモデルとは言え、メーカーの特色が前面に出てくるものなんだなぁ、と感じたことです。
バックらしいサウンド、ジャルディネリらしい響き、MMP独特の輝かしさ、モネ独自のサウンド(全てたとえの話です)など。
あと、「値段が高いから=良い」ということは決してありません。これは楽器も一緒です。
なんてことは絶対ないです(残念?ながら)
次回も、私のマウスピースから数本紹介したいと思います。
今回は以上になります。
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