こんにちは還暦過ぎラッパのきのじーです。
20年前に現役を退き、トランペットを触るのは8年ぶりというこの頃です。
前回の私のトランペット紹介XOリバース、ヤマハ83改などに引き続き、私の使用しているマウスピースの解説をします。
何故このマウスピースなのか、選んだ理由や特徴、良い点、他との違いなどを個人的な感想や一般的なレビューも交え説明します。
前回の記事はこちら↓
この記事を読んでいるあなたが、トランペットのマウスピース選びに悩んでいるのなら、なんらかの参考になるかも知れません。
私は現役20数年の間、様々なタイプのマウスピースを使用してきました。大きいカップから小さいカップ、浅いもから深いもの、スロート・バックボアが特殊なものなど。マウスピースは不思議なもので「小さいから浅いから楽に高い音が楽に出る」ワケでは決してありません。耐久力もしかり、むしろ全ては奏法に深く起因するところが重要と考えるべきでしょう。
今回の記事内容
- 奏法から見たマウスピースの考え方
- マウスピースの選び方(初心者など)
- 私のマウスピースの紹介(バック3C改)
プロフィールにもある通り、自衛隊音楽隊を退職後は、テレビ歌番ビッグバンドやタレントバックのサポート、テーマパークなどで吹いていました。マウスピースは実力や奏法、各シーンや目指すものにより逐次変わってきました(それが良いか悪いかは別問題として^^)。
ときには、自分で少しいじってみたり、専門家へ依頼し加工して貰ったり、ハンドメイドでオリジナルのマウスピースを作ってもらったりしたこともあります。
具体的には、リムの角やスロートをほんの少しペーパーをかける。既製品の気にいったモデルをコピーしたものに、自分の好みのエッセンスを加え、リムチェンジやシャンクを交換できるものを作ってもらうなどです。
この記事を読み終えると、マウスピースの選択肢に迷ったときなど、解決策が見えてくるかもしれません。初心~中級者の方などは是非参考にしてみてください。
それでは、最後まで、じっくりとおつきあいください。
奏法から見たマウスピースの考え方
本来であれば、慣れ親しんだマウスピースを末永く使用するのが1番のハズです。その理由とは、長期じっくりと1つのマウスピースに集中し使用することにより、ようやく(やっと)奏法が安定してくるからです。
特にリムの径は重要で、唇にフィットする大事なツボを形成します。
輪ゴムを手首などに長い時間してると、跡がなかなか消えないですよね?それと同じことが唇にも起こります。マウスピースを唇に当てた時、その跡(ツボ)にピシャリとパズルを組み込むように収まるようになります。
慣れるまではツボからコンマ何ミリずれてもフィット感覚を失います。また、ツボを変えてばかりいると奏法の調子が安定しない要因にもなります。
さらに、マウスピースはカップの形状やスロートの大きさ、長さ、バックボアの広がりによっても息の入り方やコントロールがまるで違ってくるんですよね。
なので、1つのマウスピースに慣れるためには長期のトレーニングやステージなどの場数を踏む必要があるということです。
つまり、マウスピースを変えるということは、折角時間をかけて慣れ親しんだ吹き方が一旦リセットされることにもなるわけです。
ほとんどのプレイヤーがそのような結果になる理由は、安定して吹けていたツボが全部外れてしまった影響によるものです。
マウスピース変えるときは、このように実はかなりのチャレンジなのです。
また、自分が調子良いと感じていても、周りは迷惑をこうむっているパターンもあるので厄介です。私はセクションからクレームがきたこともありました。楽器や、マウスピースを変えた時ってアンサンブルが合いにくくなることがあるんですよね 😳 。
マウスピース選びは慎重に!長期のトレーニング時間をたっぷりとって、本番ではアンサンブルに影響の少ないフレーズに少しづつ小出しに試すとか、工夫しながら望みましょう。
マウスピースの選び方(初心者など)
新たに「トランペットのマウスピースを選ぶとき」とはどんな時でしょうか。
現状に満足していないか、スランプの時などでしょう。もう少し硬いはっきりとした音が出したい、柔らかく暖かい音色にしたい、大きな太い音で吹きたい、高い音を楽に出したい、などなど。
★また、初心者が選ぶべきマウスピースとはどのようなものでしょうか。
これに関しては「大きすぎず小さすぎない中等なカップと標準的なボアサイズのもの」が望ましいでしょう。
その理由とは、正しく楽に奏法を形成していくためです。
唇の振動や息の出し方ができていない段階で、余分な負担をかけ奏法を壊さないためにも極端な仕様のマウスピースは絶対避けるべきです。
具体的には、バックの7C程度のサイズであれば問題ないと思います。
バックでもヤマハでも楽器を購入した時、最初についてくるマウスピースはごく標準的なサイズのものがほとんどです。ただ、そうでもないメーカーもあるので、あくまで目安としてバックの7Cを基準にすれば間違いないと思います。
あとは、そのマウスピースを長く使用することです。1~2年使用し、音が楽に鳴る口ができてきてから次のマウスピースのことは考えましょう。
そのステージに入ってくると、現状より大きい(小さい)サイズが良いのか、深い(浅い)カップが良いのか、初めて選択肢が明確にわかるようになります。
私のマウスピースの紹介(バック3C改)
現在、私の所有しているマウスピースから今回はバック3C改を紹介します。
バックの3Cは、自衛隊音楽隊を退職後シャバでバンドマンを始めた頃より長く愛用してきました。3Cだけで、30本以上は買ってるんではないでしょうか。
同じものは1つとなく、全部違いましたね^^;。ヤマハのように精密ではないけど、その個体の違いもまた楽しめる要素でした。
カップが結構浅い3Eも持ってますが、なぜか鳴りがモワッとしていまいち響かないんです。ハイトーンが楽でもないし、ローのコントロールもしにくい。
そこで、3Cを2本犠牲にしカップを1mmちょっと浅くリムチェンジにし、ついでに金メッキをかけました。カップ内はオリジナルメッキのままです。
ネジやま幅は細かく、取り外しに時間がかかります💦カップ側本体外側はいぶし銀メッキ(何ていうの?)をかけました。
シャンクは5番、これはヤマハ83用です。
オリジナルより若干短いです。私はマウスパイプ内の抵抗が多少あった方が好きなので、0.8mmほどカットしました。後はシャンク交換で抵抗を調整します。
ヤマハ83改オプションとバック3C改(約2分)
ボアは標準27(3.66mm)のままなので、スロートとバックボアをオーダーメイドする楽しみもありますよね。ただ、実はこのマウスピースは現役の頃から本番では使ったことがほとんどありません^^;。。練習用として奏法を試す(確認する)のに使ったりはしています。
次回は、完全オリジナルのマウスピースや、1番使用していたボブリーブスのワンピースから3ピースのもの、ほかいろいろと紹介します。
今回は以上になります。
※当サイトではアフィリエイト広告を利用しています